コンテナには種類によってさまざまな使用方法があります。今回は海上用コンテナと建築用コンテナの違いなどについてご紹介させていただきます。
海上用コンテナは貿易や物流に使用されるため、船に積みやすく段を高くしても構造が保たれるよう設計されているため、非常に強度があります。 しかし、窓などの空間を作り出すと強度が落ちてしまう特徴があるため、建築用コンテナのように建築物として使用することはできません。また、建築基準法が求める鋼材を使用していないことも建築物として使用できない理由となります。
海上用コンテナはISO規格をもとに設計されています。規格をもとに複数の種類があります。主に使用されているコンテナの大きさは20フィートまたは40フィートコンテナと呼ばれるコンテナです。海上用コンテナの特徴は非常に高い強度です。40フィートコンテナの自重を含めた総重量が約30トン。船に乗せる際は10段程度重ねることもあり、航海中の揺れなどでより強い力が加わります。一番下のコンテナの場合600トンほどの重量がかかる場合もある中で、何度も使用しても壊れない強度があります。
また、海上だけでなくトラックや鉄道でも運ぶことができ、輸送に適したコンテナと言えます。使用しなくなった場合は再利用することもできます。
海上用コンテナは建築物として使用しにくいですが、サステナブルな次世代型建築手法として世界で注目されています。日本の基準ではそのまま使用できませんが、追加で柱や梁を設置することで建造物として耐久性を補強することも可能です。長年使用されているため、補修を行う必要がありますが新品のコンテナにはない雰囲気を再現することができます。
ほかにも様々な種類のコンテナがあります。
建築用コンテナは建築物として使用するために設計されたコンテナです。建築基準法が求める鋼材を使用しているため、様々な条件を満たす必要があります。海上用コンテナを住宅などに使用するようアレンジしたのではなく、建築物としてつくられたコンテナを指します。海上用コンテナと建築用コンテナは形や大きさが同じで、船などで運びやすいという特徴もあります。
建築用コンテナは建築基準法に定められたJIS鋼材を使用し、JIS認定を受けた工場で溶接を行う必要があります。建築用コンテナの構造は柱や梁で支えるよう設計されているため、窓などの開口部を設置しても強度に影響しないのも特徴です。さらに高い強度を持つため、2階以上の構造にすることもできます。
建築用コンテナとして最も使用されるサイズは20フィートまたは40フィートの2種類です。海上用コンテナとサイズを同じにすることで運びやすくなりコスト削減につながります。
また、JIS鋼材を使用せずに作ることも可能です。日本の建築会社窓が独自に開発を進め、コンテナのサイズにとらわれず、ある程度大きさを変える技術もあります。
海上用コンテナは建造物として申請が全く通らないというわけではないですが、窓などの開口部を設置した際に強度が大幅に減少するため、海上用コンテナをコンテナハウスとして使用していない会社も多くあります。
その点、建築用コンテナは柱や梁といった住宅と同じような構造で支えており、開口部を設置した際に強度が落ちることがないため、安全に使用することができます。 建築用コンテナを使用することで、デザイン性や品質を両立させ、使用者が求めるコンテナハウスを再現しやすくなるのです。
コンテナを複数使用し、柱などを組み合わせることで中心部に大きな空間を展開することもできます。おしゃれなカフェや雑貨屋など、住宅以外にもお店の外観に個性を与えることができます。コンテナを置く際、よく見かける横向きで置くのが一般的ですが、斜めに置くことも可能です。斜めに置くことで、インパクトあふれる空間づくりを行い、お店に合わせた個性を再現することもできます。様々な置き方や組み合わせを行うことで、使用者の求めるデザイン性を再現し、高い強度を備えたコンテナハウスにに加工できるのが建築用コンテナなのです。
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